- シーケンスコマンド一覧
- 00–B3
- キーオン
- トラック
- B4–C2
- 休符
- トラック
- C3–D1
- タイ
- トラック
- D2 xx
- 音楽演奏速度設定
- 全ての音楽トラック
- D3 xx yy
- 音楽演奏速度変化
- 全ての音楽トラック
- D4 xx
- 音量設定(Volume)
- トラック
- D5 xx yy
- 音量変化(Volume)
- トラック
- D6 xx
- パン設定
- トラック
- D7 xx yy
- パン変化
- トラック
- D8 xx
- エコーボリューム設定
- 全体
- D9 xx yy
- エコーボリューム変化
- 全体
- DA xx
- キートランスポーズ設定
- トラック
- DB xx yy zz
- ピッチスライド設定
- トラック
- DC
- ピッチスライド解除
- トラック
- DD xx yy zz
- ビブラート設定
- トラック
- DE
- ビブラート解除
- トラック
- DF xx yy zz
- トレモロ設定
- トラック
- E0
- トレモロ解除
- トラック
- E1 xx
- ノイズクロック設定
- 全体
- E2
- ノイズ オン
- トラック ノイズクロックは全体
- E3
- ノイズ オフ
- トラック ノイズクロックは全体
- E4
- ピッチモジュレーション オン
- トラック
- E5
- ピッチモジュレーション オフ
- トラック
- E6 xx yy
- エコーフィードバック設定・FIR フィルタ係数テーブル選択
- 全体
- E7
- エコー オン
- トラック
- E8
- エコー オフ
- トラック
- E9 xx yy
- オートパン設定
- トラック
- EA
- オートパン解除
- トラック
- EB xx
- オクターブ設定
- トラック
- EC
- オクターブ + 1
- トラック
- ED
- オクターブ - 1
- トラック
- EE xx
- ループ開始位置
- トラック
- EF
- 繰り返し・ループ終了
- トラック
- F0 xx yy_zz
- 条件ジャンプ
- 音楽トラック
- F1 xx_yy
- ジャンプ
- 音楽トラック
- F2
- スラー開始
- トラック
- F3 xx
- 音色選択
- トラック
- F4 xx
- Attack 設定(Software)
- トラック
- F5
- スラー終了
- トラック
- F6
- 条件ジャンプ 2
- F7 xx
- ディチューン
- トラック
- F8–FF
- 演奏終了
- トラック ノイズクロックは全体
シーケンスコマンド
00–B3キーオントラック
EB・EC・ED コマンドで設定されるオクターブ、このコマンドに対応した値と DA コマンドのトランスポーズ値、F3・F7 コマンドで設定される微調整値でピッチを計算し、キーオンします。
コマンドに対応したティック数 (以下 T) 待機します。
次に処理するコマンドがキーオン・休符・演奏終了の場合は、T - 2 ティック後にキーオフします。
DSP チャネル の Volume・Pitch 計算フラグがオンになります。
音長 | 1 | 2. | 2 | 4. | 3 | 4 | 8. | 6 | 8 | 12 | 16 | 24 | 32 | 48 | 64 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C | 00 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 0A | 0B | 0C | 0D | 0E |
C# | 0F | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 1A | 1B | 1C | 1D |
D | 1E | 1F | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 2A | 2B | 2C |
D# | 2D | 2E | 2F | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 3A | 3B |
E | 3C | 3D | 3E | 3F | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 4A |
F | 4B | 4C | 4D | 4E | 4F | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 |
F# | 5A | 5B | 5C | 5D | 5E | 5F | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 |
G | 69 | 6A | 6B | 6C | 6D | 6E | 6F | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 |
G# | 78 | 79 | 7A | 7B | 7C | 7D | 7E | 7F | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 |
A | 87 | 88 | 89 | 8A | 8B | 8C | 8D | 8E | 8F | 90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 |
A# | 96 | 97 | 98 | 99 | 9A | 9B | 9C | 9D | 9E | 9F | A0 | A1 | A2 | A3 | A4 |
B | A5 | A6 | A7 | A8 | A9 | AA | AB | AC | AD | AE | AF | B0 | B1 | B2 | B3 |
ティック数 | C0 | 90 | 60 | 48 | 40 | 30 | 24 | 20 | 18 | 10 | 0C | 08 | 06 | 04 | 03 |
B4–C2休符トラック
コマンドに対応したティック数待機します。
スラーを解除しますが、直前がキーオンコマンドである場合、次回 DSP に設定するキーオンフラグを処理する前に実行されるため正しく演奏できません。直前のコマンドをタイにすることで回避可能です。
音長 | 1 | 2. | 2 | 4. | 3 | 4 | 8. | 6 | 8 | 12 | 16 | 24 | 32 | 48 | 64 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
休符 | B4 | B5 | B6 | B7 | B8 | B9 | BA | BB | BC | BD | BE | BF | C0 | C1 | C2 |
ティック数 | C0 | 90 | 60 | 48 | 40 | 30 | 24 | 20 | 18 | 10 | 0C | 08 | 06 | 04 | 03 |
C3–D1タイトラック
コマンドに対応したティック数 (以下 T) 待機します。
次に処理するコマンドがキーオン・休符・演奏終了の場合は、T - 2 ティック後にキーオフします。
音長 | 1 | 2. | 2 | 4. | 3 | 4 | 8. | 6 | 8 | 12 | 16 | 24 | 32 | 48 | 64 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
タイ | C3 | C4 | C5 | C6 | C7 | C8 | C9 | CA | CB | CC | CD | CE | CF | D0 | D1 |
ティック数 | C0 | 90 | 60 | 48 | 40 | 30 | 24 | 20 | 18 | 10 | 0C | 08 | 06 | 04 | 03 |
D2音楽演奏速度設定全ての音楽トラック
D2 xx
xx : 演奏速度 ($00–$FF)
演奏速度が xx に設定されます。
実行中の D3 コマンドは中断されます。
効果音からは設定できません。
bpm = (1000 / 4.5) * (xx / 256) / 48 * 60 (処理が間に合わないことがあるため若干小さな値になります)
速度が 0 になるとコマンド処理ができなくなります。
D3音楽演奏速度変化全ての音楽トラック
D3 xx yy
xx : 処理時間 ($00–$FF)
yy : 演奏速度 ($00–$FF)
演奏速度が現在の値 T から Y まで X ティックで変化します。
効果音からは設定できません。
bpm = (1000 / 4.5) * (yy / 256) / 48 * 60 (処理が間に合わないことがあるため若干小さな値になります)
速度が 0 になるとコマンド処理ができなくなります。
xx | yy | X | Y0 | Y1 | Y |
---|---|---|---|---|---|
0 | any | 0 | - | - | yy |
0 以外 | = T | ||||
< T | xx - 1 | (yy - T) × 256 | ⌈Y0 / xx⌉ | T + ⌊Y1 × xx / 256⌋ | |
> T | ⌊Y0 / xx⌋ |
D4音量設定(Volume)トラック
D4 xx
xx : 音量 ($00–$FF)
キーオン時にトラック音量の値が xx に設定されます。
実行中の D5 コマンドは中断されます。
タイの直前に実行しても音量はキーオフされるまで変化しません。他のコマンドを併用して強制的に音量計算させる必要があります。
D5音量変化(Volume)トラック
D5 xx yy
xx : 処理時間 ($00–$FF)
yy : 音量 ($00–$FF)
トラック音量が現在の値 V から Y まで X ティックで変化します。
タイの直前に xx に 0 を指定して実行しても、このコマンドのみでは音量はキーオフされるまで変化しません。xx に 1 を指定するか、他のコマンドを併用して強制的に音量を計算させる必要があります。
xx | yy | X | Y0 | Y1 | Y |
---|---|---|---|---|---|
0 | any | 0 | - | - | yy |
0 以外 | = V | ||||
< V | xx - 1 | (yy - V) × 256 | ⌈Y0 / xx⌉ | V + ⌊Y1 × xx / 256⌋ | |
> V | ⌊Y0 / xx⌋ |
D6パン設定トラック
D6 xx
xx : パン ($80–$7F)
キーオン時にパンの値が xx に設定されます。
実行中の D7 コマンドは中断されます。
D4・D5・DF・F4 コマンドの設定値でトラックの音量を計算した後に、パンの音量倍率を使用して DSP チャネル の 左右の Volume の値を計算します。xx が 0 以上の場合は計算結果の値を、xx が負の場合は計算結果の全ビットを反転した値 (位相反転) を設定します。
$80 (右) – $C0 (中央・モノラル) – $FF (左), $00 (左) – $40 (中央・モノラル) – $7F (右)
タイの直前に実行しても音量はキーオフされるまで変化しません。他のコマンドを併用して強制的に音量を計算させる必要があります。
D7パン変化トラック
D7 xx yy
xx : 処理時間 ($00–$FF)
yy : パン ($80–$7F)
パンが現在の値 P から Y まで X ティックで変化します。
$80 (右) – $C0 (中央・モノラル) – $FF (左), $00 (左) – $40 (中央・モノラル) – $7F (右)
タイの直前に xx に 0 を指定して実行しても、このコマンドのみでは音量はキーオフされるまで変化しません。xx に 1 を指定するか、他のコマンドを併用して強制的に音量計算させる必要があります。
xx | yy | X | Y0 | Y1 | Y |
---|---|---|---|---|---|
0 | any | 0 | - | - | yy |
0 以外 | = P | ||||
< P | xx - 1 | (yy - P) × 256 | ⌈Y0 / xx⌉ | P + ⌊Y1 × xx / 256⌋ | |
> P | ⌊Y0 / xx⌋ |
D8エコーボリューム設定全体
D8 xx
xx : エコーボリューム ($00–$FE)
DSP Echo Volume の値が X に設定されます。
xx の最下位 ビットは無効です。
実行中の D9 コマンドは中断されず、1 回あたりの音量変化量 Y1 が前回の値のまま T ティック変化し続けます。
効果音からは設定できません。
xx | X | T |
---|---|---|
0, 1 | 0 | 0 |
2 以上 | ⌊xx / 2⌋ | X - 1 |
D9エコーボリューム変化全体
D9 xx yy
xx : 処理時間 ($01–$FF)
yy : エコーボリューム ($80–$7F)
DSP Echo Volume の値が現在の値 V から Y まで約 X ティックで変化します。
xx が 0 の場合は D8 yy として処理されるため、不具合が発生する可能性があります。
xx が 0 以外 の場合は yy が D8 の xx と仕様が異なるため、負の値に変化させることができます。
効果音からは設定できません。
xx | yy | X | Y0 | Y1 | Y |
---|---|---|---|---|---|
0 | 0, 1 | 0 | - | - | 0 |
2 以上 | y - 1 | ? | ? | S8(y + ⌊Y1 × y / 256⌋) | |
0 以外 | = V | - | - | - | - |
< V | xx - 1 | (yy - V) × 256 | ⌈Y0 / xx⌉ | V + ⌊Y1 × xx / 256⌋ | |
> V | ⌊Y0 / xx⌋ |
DAキートランスポーズ値設定トラック
DA xx
xx : トランスポーズ値 ($80–$7F)
キーオン時のピッチ計算に使用される音程の値を xx (Semitone) 変化させます。
xx に 0 を指定で解除されます。
DBピッチスライド設定トラック
DB xx yy zz
xx : 音程変化 ($80–$7F)
yy : ディレイ ($00–$FF)
zz : 処理時間 ($01–$FF)
キーオンから yy ティック後に約 Z ティックでキーオン時の音程から xx (semitone) 変化します。
変化が始まると、キーオフするまで DSP チャネル の Pitch 計算フラグがオンになり続けます。
DC コマンド (または xx か zz に 0 を指定) で解除されます。
zz | Z |
---|---|
0 | - |
0 以外 | zz |
処理回数 | 倍率 |
---|---|
z ≤ Z | ⌊255 × 256 / Z⌋ × z |
z > Z | 65536 |
変化の可視化
処理回数が Z と Z + 1 のピッチ変化倍率の差は 1 / 256 程度です。
DCピッチスライド解除トラック
DC
ピッチスライドを解除します。
DDビブラート設定トラック
DD xx yy zz
xx : 揺れ方と揺れの大きさ ($00–$FF)
yy : ディレイ ($00–$FF)
zz : 周期 ($00–$7F)
キーオンの yy ティック後から、約 Z ㎳ 毎に音程が変化し続けます。
xx の上位 2 ビットと zz の下位 7 ビットで揺れ方と周期を、xx の下位 6 ビットで揺れの大きさを設定します。
zz の最上位ビットは無視されます。
ビブラートのピッチ変化倍率の整数部が前回の値と異なる場合、DSP チャネル の Pitch 計算フラグがオンになります。
DE コマンド (または zz に $00 か $80 を指定) で解除されます。
xx.7 | Z0 | Z |
---|---|---|
any | $00 | - |
0 | $01–$7F | 4.5 × Z0 × 2 |
1 | 4.5 × Z0 × 4 |
X0 | X1 | Xm0a(z) |
---|---|---|
( (xx & $3F) + 1 ) × 512 | ⌊X0 / Z0⌋ × 2 | U8(⌊X1 × z / 256⌋) |
処理回数 | xx の上位 2 ビットの値 | ||
---|---|---|---|
0b1? | 0b01 | 0b00 | |
Z0 × (4n + 0) | ± 0 | ± 0 | ± 0 |
Z0 × (4n + 1) | + Xm0a(Z0) | + Xm0a(Z0) | - Xm0a(Z0) |
Z0 × (4n + 2) | ± 0 | ± 0 | ± 0 |
Z0 × (4n + 3) | - Xm0a(Z0) | + Xm0a(Z0) | - Xm0a(Z0) |
Xm0(z) | Xm1 | ピッチ変化 |
---|---|---|
0 ≤ Xm0(z) | 1 | ⌊⌊P × 15 / 256⌋ × Xm0(z) × Xm1 / 256⌋ |
0 > Xm0(z) | 1 / 2 |
仕様・不具合
X1 × Z0 が 256 × 256 になる場合のピッチ変化倍率 Xm0(Z0) は、± 256 ではなく 0 になります。
DEビブラート解除トラック
DE
ビブラートを解除します。
DFトレモロ設定トラック
DF xx yy zz
xx : 揺れ方と揺れの大きさ ($00–$FF)
yy : ディレイ ($00–$FF)
zz : 周期 ($00–$7F)
キーオン yy ティック後から、約 Z ㎳ 周期でトレモロの音量倍率が変化し続けます。
キーオン (トレモロ無効) 時の音量倍率は 256 です。
xx の上位 2 ビットと zz の下位 7 ビットで揺れ方と周期を、xx の下位 6 ビットで揺れの大きさを設定します。
zz の最上位ビットは無視されます。
トレモロの音量倍率の整数部が前回の値と異なる場合、DSP チャネル の Volume 計算フラグがオンになります。
DSP チャネル の Volume 計算時には先ず D4・D5 コマンドの音量とトレモロの音量倍率を使用した新しい音量を計算します。その計算結果は符号なし 8 ビットに収まる値 (255 を超える場合は 255) になります。
E0 コマンド (または zz に $00 か $80 を指定) で解除されます。
xx.7 | Z0 | Z |
---|---|---|
any | $00 | - |
0 | $01–$7F | 4.5 × Z0 × 2 |
1 | 4.5 × Z0 × 4 |
X0 | X1 | X(z) |
---|---|---|
( (xx & $3F) + 1 ) × 512 | ⌊X0 / Z0⌋ | S8(⌊X1 × z / 256⌋) |
処理回数 | xx の上位 2 ビットの値 | ||
---|---|---|---|
0b1? | 0b01 | 0b00 | |
Z0 × (4n + 0) | ± 0 | ± 0 | ± 0 |
Z0 × (4n + 1) | + X(Z0) | + X(Z0) | - X(Z0) |
Z0 × (4n + 2) | ± 0 | ± 0 | ± 0 |
Z0 × (4n + 3) | - X(Z0) | + X(Z0) | - X(Z0) |
仕様・不具合
DSP チャネル の Volume 計算時には、トレモロの音量倍率が 256 を超える場合は D4・D5 コマンドの音量の小数部分を含む値を、トレモロの音量倍率が 256 未満の場合は音量の整数部分のみの値を新しい音量計算に使用します。
音量倍率変化量 X(Z0) の絶対値が 128 になる場合のトレモロ音量倍率は、384 (256 + 128) ではなく 128 (256 - 128) になります。
E0トレモロ解除トラック
E0
トレモロを解除します。
E1ノイズクロック設定全体
E1 xx
xx : ノイズクロック ($00–$1F)
DSP に設定する Noise Clock の値を設定します (0–32kHz)。
ノイズを使用した効果音が演奏状態である場合は、音楽の値で更新されることはありません。効果音トラックが全て演奏終了状態になった時点で音楽の値が自動的に DSP に設定されます。
xx の上位 3 ビットは無視されます。
E2ノイズ オントラック
E2
F3 コマンドで設定した波形データの代わりにノイズを発声するようになります。
ループしない波形が設定されている場合はその長さの時間だけ発声します。
E3ノイズ オフトラック
E3
F3 コマンドで設定した波形データを使用して発声するようになります。
E4ピッチモジュレーション オントラック
E4
ひとつ前の DSP チャネル OUTX の値 でピッチ変調をかけるようになります。
音楽トラック 1 (DSP チャネル 0) には変調がかかりません。
E5ピッチモジュレーション オフトラック
E5
ピッチ変調をかけなくなります。
E6エコーフィードバック設定・FIR フィルタ係数テーブル選択全体
E6 xx yy
xx : エコーフィードバック ($80–$7F)
yy : FIR フィルタ係数テーブル選択 ($00–$03)
xx で DSP に設定する Echo Feedback の値を設定します。
yy で DSP に設定する FIR フィルタ係数のテーブルを選択します。
効果音からは設定できません。
yy の値が範囲内に収まるかどうかのチェックはありません。
yy | エコーフィルタ | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C0 | C1 | C2 | C3 | C4 | C5 | C6 | C7 | |
00 | 7F | 00 | 00 | 00 | 00 | 00 | 00 | 00 |
01 | 0C | 21 | 2B | 2B | 13 | FE | F3 | F9 |
02 | 58 | BF | DB | F0 | FE | 07 | 0C | 0C |
03 | 34 | 33 | 00 | D9 | E5 | 01 | FC | EB |
E7エコー オントラック
E7
エコーがかかるようになります。
E8エコー オフトラック
E8
エコーがかからなくなります。
E9オートパン設定トラック
E9 xx yy zz
xx : 揺れ方と揺れの大きさ ($00–$FF)
yy : 周期 ($00–$FF)
このコマンドの後に初めて実行するキーオン・休符・タイから初回は約 Yt0 ティック、以降は Yt1 ティック周期でパン移動量が変化し続けます。
xx の最上位ビットで揺れ方を、xx の全ビットで揺れの大きさを設定します。
パン移動量の整数部が前回の値と異なる場合、DSP チャネル の Volume 計算フラグがオンになります。
この値は DSP チャネル の Volume 計算時に、処理中のパンの値に加算されます。パンの計算結果は下位 8 ビットのみ有効です。
E9 コマンド (または yy に $00 か $80 を指定) で解除されます。
コマンド実行時にパン移動量の整数部のみ 0 に初期化され、小数部は前回の値 Xf のまま初期化されません。トラックデータ初期化時も小数部は初期化されません。
yy | Y0 | Y1 | Yt0 | Yt1 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
$00, $80 | - | - | - | - | |
$01–$7F | yy | yy | Y0 - 1 | Y1 × 4 | |
$81–$FF | yy & $7F | Y0 > Y1 × 2 |
X | X0 | X1 |
---|---|---|
⌊xx × 256 / Y0⌋ | X × Y0 / 256 | X × Y1 / 256 |
処理回数 | xx の最上位 ビットの値 | |||
---|---|---|---|---|
0 | 1 | 0 | 1 | |
Y0 + Y1 × (4n + 0) | + ⌊X0 + Xf⌋ | S8(Xf - X0) | + ⌊Xf + X0 | S8(Xf - X0 |
Y0 + Y1 × (4n + 1) | ± 0 | ± 0 | + ⌊Xf + X0 - X1 | S8(Xf - X0 + X1 |
Y0 + Y1 × (4n + 2) | - ⌊X0 - Xf⌋ | S8(Xf + X0) | + ⌊Xf + X0 - X1 × 2⌋ | S8(Xf - X0 + X1 × 2) |
Y0 + Y1 × (4n + 3) | ± 0 | ± 0 | + ⌊Xf + X0 - X1 | S8(Xf - X0 + X1 |
yy | $01–$7F | $81–$FF |
変化の可視化
yy が $80 未満の場合では、高確率で下図の数字が青(処理回数 と パン移動量 の表)のティックでパン移動量が同じ値になる xx が存在しますが、変化の仕方が異なります。
EAオートパン解除トラック
EA
オートパンを解除します。
EBオクターブ設定トラック
EB xx
xx : オクターブ ($00–$FF)
ノート番号計算に使用するオクターブの値を、U8(xx) に設定します。
ECオクターブ + 1トラック
EC
ノート番号計算に使用するオクターブの値を、U8(現在値 + 1) に設定します。
EDオクターブ - 1トラック
ED
ノート番号計算に使用するオクターブの値を、U8(現在値 - 1) に設定します。
EEループ開始位置トラック
EE xx
xx : カウントダウンカウンタの初期値 ($00–$FF)
このコマンドと EF コマンドでループ処理を行うことができます。
トラックで同時に使用可能なループ処理の最大数は 4 です。5 以上は 4 番目 (最内ループ) のデータを上書きします。
F0 コマンドのカウントアップカウンタ(処理回数)を 0 に初期化します。
ループ内に F0 コマンドが複数存在する場合、カウンタ値を調整する必要があります。
xx | 初期値 | ループ回数 |
---|---|---|
$00, $FF | 0 | 無限 |
$01–$FE | xx + 1 | 最大で xx + 1 回 |
EF繰り返し・ループ終了トラック
EF
EE コマンドのカウンタ値が 0 の場合、そのまま最内ループ開始位置までジャンプします (無限ループ)。
カウンタ値が 1 以上の場合は 1 減らされます。結果が 1 以上の場合は、最内ループ開始位置までジャンプします。結果が 0 になる場合は、最内ループを抜けます。
F0条件ジャンプ音楽トラック
F0 xx yy zz
xx : ジャンプするときのチェック回数
zzyy : ジャンプ先 (絶対アドレス)
最内ループで F0 コマンドを処理した回数が xx 回の場合、アドレス zzyy までジャンプします。
効果音は使用できません。
カウントアップカウンタ(処理回数)はループ毎ではなくトラックに一つしか存在せず EE コマンドを処理する度に 0 に初期化されるため、最内ループ以外では使用できません。
次のキーオン・休符・タイ・演奏終了コマンドを探す処理では、処理回数が xx ではない場合 xx を次のキーオン・休符・タイとして処理するため正しく演奏できない場合があります。
不具合
︙
EE 02 ;F0 の カウントアップカウンタ = 0
XX ;キーオン (00–B3)
F0 02 L_タイ: ;1 回目と 2 回目の次のコマンドのアドレスは同じ
L_タイ:
YY ;タイ (C3–D1)
;1 回目
;XX : キーオン予約時に次が $01 (C2.) で処理されてしまい YY 実行 2 ティック前にキーオフされる
;YY : タイはキーオン予約されず無音になる
EF
︙
F1ジャンプ音楽トラック
F1 xx yy
yyxx : ジャンプ先 (絶対アドレス)
アドレス yyxx までジャンプします。
効果音は使用できません。
F2スラー開始トラック
F2
既にキーオンされた状態で次の処理コマンドがキーオンの場合、直前のキーオフ処理とキーオン処理を実行せずピッチ変更のみを実行します。
F5 コマンドで解除します。
休符で解除されますが、直前がキーオンコマンドである場合、次回 DSP に設定するキーオンフラグを処理する前に実行されるため正しく演奏できません。直前のコマンドをタイにすることで回避可能です。
F3音色選択トラック
F3 xx
xx : 音色番号 ($00–$3F)
音色を選択します。
内部で DSP に設定する ADSR の値と、ピッチ微調整に使用する値が設定されます。
DSP チャネル の Source Number・ADSR の値が設定されます。
値が範囲内に収まるかどうかのチェックはありません。
F4Attack 設定(Software)トラック
F4 xx
xx : 音量倍率変化テーブル選択 ($00–$1F)
キーオン時から約 4.5ms 毎の音量倍率変化テーブルを選択します。
音量倍率が前回の値と異なる場合、DSP チャネル の Volume 計算フラグがオンになります。
倍率が 0 になると、直前の倍率のまま変化しなくなります。
xx に $04 以上を指定した場合は倍率が変化しません。
xx の値が範囲内に収まるかどうかのチェックはありません。
xx = $00
xx = $01
xx = $02
xx = $03
F5スラー終了トラック
F5
スラーを解除します。
F7ディチューントラック
F7 xx
xx : ピッチ微調整 ($80–$7F)
キーオン時に計算されるピッチの値を微調整することができます。
この値は F3 コマンドのピッチ微調整に使用する値の一つに加算され、結果の下位 8 ビットが使用されます。
xx に 0 を指定で解除されます。
このコマンドの値のみがピッチ計算に使用される (F3 コマンドの値でピッチ微調整を行わない) 場合、ピッチの値はこのコマンドを利用しない場合の値の約 0.5–1.5 倍になります。
F8–FF演奏終了トラック ノイズクロックは全体
F8, F9, FA, FB, FC, FD, FE, FF
演奏を終了します。
エコー・ノイズ・ピッチモジュレーションが無効になります。
効果音の場合は DSP チャネル に同じチャネルを使用する音楽トラックの Source Number・ADSR の値が設定されます。
すべての効果音トラックが無演奏状態になった場合、DSP の Noise Clock は音楽の値が設定されます。